2019年12月10日
プログラミング
React360でのレイアウトについて【これからはじめるReact360】
はじめに
フロントエンドデザイナーのやまかわたかしです。
新しい技術にチャレンジし続けるpalanのアドベントカレンダーDay10です!
前回は平成.rb#10 @株式会社ドリコムのイベントレポートについての記事でした。
今回はReact360でのレイアウト方法についてご紹介したいと思います。
以前のこれからはじめるReact360では背景の切替実装についてご紹介していました。
もう一度ご覧になりたい方は下記のリンクよりお願いします。
SurfaceとLocationについて
はじめにReact360でUIを表示する際に考えなければいけないこととしてSurface
と Location
の2つについての違いを理解する必要があります。それぞれについてどのような特性があるか見てみましょう。
Surface
React360の最もベーシックな設定でreact-360 init
をしたらこの状態になっています。
自分を中心に大きな円柱を設定し、その内側にDOMを表示します。
デフォルトだとスクショの黒いエリア内にオブジェクトが配置できます。(width 1000px, height 600px)
Surfaceの中でのレイアウトはReact Nativeのflexboxを使うことでレイアウトをすることが可能です。bageleeではReact Nativeのレイアウトについても記事を書いておりますので、こちらも合わせて読んでみると、より理解が深まるかもしれません。
Location
それよりも柔軟なレイアウトをすることができるのがこのLocationです。Locationを使うと、個々のオブジェクトを3D座標軸上に配置することができます。今回はこちらLocationを使ったレイアウトについて詳しくご紹介していきます。
Locationを使ってみる
Locationを使用するための設定
Locationを使用するためにはclient.jsの内容を変更していきます。client.js内をみてみると以下の文が書いてあるところがあるかと思います。
r360.renderToSurface(
r360.createRoot('プロジェクト名', { /* initial props */ }),
r360.getDefaultSurface()
);
こちらのrenderToSurface
getDefaultSurface
をrenderToLocation
getDefaultLocation
にそれぞれ変更します。
r360.renderToLocation(
r360.createRoot('プロジェクト名', { /* initial props */ }),
r360.getDefaultLocation()
);
これでLocationを使用する準備は完了です。
Locationのレイアウト
Locationは3D空間になるので、従来通りUIコンポーネントを書いただけでは表示することはできません。追加でtransformの設定をする必要があります。transformにはrotateとtranslateの2つがあります。それぞれみていきましょう。
rotate
rotateはその名の通り回転です。rotateの中にもrotateX rotateY rotateZの軸が存在します。
それぞれrotateXが縦軸の回転、rotateYが横軸の回転、rotateZがオブジェクト自体の回転になります。
rotateXを20度回転させた場合
rotateYを20度回転させた場合
rotateZを20度回転させた場合
translate
translateはオブジェクトの位置を変更します。translateにはX軸、Y軸、Z軸があり、それぞれ左右、上下、奥行きに対応しています。
translateの基準になるポイントはオブジェクトの左上の角から計算されます。つまり、中心に表示させたい時はX軸とY軸をオブジェクトの半分だけ-にすることで中央表示が可能です。(CSSのpositionに似ていますね)
Z軸は奥行きですが、0は中心、つまり自分がいる場所に相当しますのでZ軸を0にしたら表示できませんので、正か負かどちらか必ず入力することになります。
中央からX軸を-200pxした場合
中央からY軸を200pxした場合
Z軸を-900px(それまでは-500px)した場合
まとめ
今回はReact360でのレイアウトについてご紹介しました。どこかCSSのpositionレイアウトに似ている気がするので、感覚をつかめばそこまで難しいものではないかなと思います。今回は2Dのオブジェクトでレイアウトをしましたが、今回のレイアウトは3Dのオブジェクトをレイアウトする時にも可能です。
次回は3D空間とは別に2DのUIを表示する(画面右側に表示されている表示方向のUIの様な)方法についてご紹介したいと思います。
React360のお仕事に関するご相談
Bageleeの運営会社、palanではReact360に関するお仕事のご相談を無料で承っております。
zoomなどのオンラインミーティング、お電話、貴社への訪問、いずれも可能です。
ぜひお気軽にご相談ください。
この記事は
参考になりましたか?
0
0
関連記事
2019年12月17日
3D空間上に2DのUIを重ねる【これからはじめるReact360】
2019年12月10日
React360でのレイアウトについて【これからはじめるReact360】
2019年10月9日
背景を変更してシーンを切り替える【これからはじめるReact360】
2018年12月22日
360度動画を背景にする【これからはじめるReact 360】
2018年12月8日
【これからはじめるReact 360】 まずは環境構築
簡単に自分で作れるWebAR
「palanAR」はオンラインで簡単に作れるWebAR作成ツールです。WebARとはアプリを使用せずに、Webサイト上でARを体験できる新しい技術です。
palanARへpalanでは一緒に働く仲間を募集しています
正社員や業務委託、アルバイトやインターンなど雇用形態にこだわらず、
ベテランの方から業界未経験の方まで様々なかたのお力をお借りしたいと考えております。
運営メンバー
Eishi Saito 総務
SIerやスタートアップ、フリーランスを経て2016年11月にpalan(旧eishis)を設立。 マーケター・ディレクター・エンジニアなど何でも屋。 COBOLからReactまで色んなことやります。
sasakki デザイナー
アメリカの大学を卒業後、日本、シンガポールでデザイナーとして活動。
やまかわたかし デザイナー
フロントエンドデザイナー。デザインからHTML / CSS、JSの実装を担当しています。最近はReactやReact Nativeをよく触っています。
Sayaka Osanai デザイナー
Sketchだいすきプロダクトデザイナー。シンプルだけどちょっとかわいいデザインが得意。 好きな食べものは生ハムとお寿司とカレーです。
はらた エンジニア
サーバーサイドエンジニア Ruby on Railsを使った開発を行なっています
こぼり ともろう エンジニア
サーバーサイドエンジニア。SIerを経て2019年7月に入社。日々学習しながらRuby on Railsを使った開発を行っています。
ささい エンジニア
フロントエンドエンジニア WebGLとReactが強みと言えるように頑張ってます。
Damien
WebAR/VRの企画・開発をやっています。森に住んでいます。
ゲスト bagelee
かっきー
まりな
suzuki
miyagi
ogawa
雑食デザイナー。UI/UXデザインやコーディング、時々フロントエンドやってます。最近はARも。
いわもと
デザイナーをしています。 好きな食べ物はラーメンです。
taishi kobari
フロントエンドの開発を主に担当してます。Blitz.js好きです。
kubota shogo
サーバーサイドエンジニア。Ruby on Railsを使った開発を行いつつ月500kmほど走っています!
nishi tomoya
aihara
グラフィックデザイナーから、フロントエンドエンジニアになりました。最近はWebAR/VRの開発や、Blender、Unityを触っています。モノづくりとワンコが好きです。
nagao
SIerを経てアプリのエンジニアに。xR業界に興味があり、unityを使って開発をしたりしています。
Kainuma
サーバーサイドエンジニア Ruby on Railsを使った開発を行なっています
sugimoto
asama
ando
iwasawa ayane
oshimo
異業界からやってきたデザイナー。 palanARのUIをメインに担当してます。 これからたくさん吸収していきます!