2017年10月25日

プログラミング

【これからはじめるReact Native】 環境構築

目次

  1. はじめに
  2. React Nativeとは
  3. Reactとは
  4. 簡単なアプリを作ってみる
  5. まとめ

はじめに

iOS、Android共に対応したアプリケーション開発をしたいけど、JavaやSwiftをこれから覚えたり、2つそれぞれ作っていくのには時間がかかる…
そう考える方は多いのではないでしょうか。

React Nativeはそういった問題を解決することができる可能性を秘めた技術です。
React(JavaScript)を使ってiOS、Androidのアプリを1つのソースコードで開発することができます。
ほぼReactと同じコードで書くことができる為、技術的な習熟速度は早く、また効率的に開発することも可能です。

POINT!!

後述しますが、まだバージョンが古いゆえにバグも多く、また細かい開発要件を満たす為にはネイティブ側のソースコード(JavaやObjective-Cなど)を触る場面が出てきます。
現状は「銀の弾丸」とはなっていないですが、様々なライブラリも出てきていますし今後の進化に期待できる技術です。

React Nativeとは

React Nativeとは、Facebook社が開発した後述のReactを使用し、iOSとAndroidのモバイルアプリケーション開発を行うことができるフレームワークです。
今までもPhoneGapなどハイブリッドアプリケーション(Webアプリケーションとネイティブアプリケーションの中間)はありましたが、React NativeはReactを使用し、ネイティブアプリケーションを開発することができます。
またJavaやObjective-Cなどを使いReact Nativeを拡張し、よりネイティブのアプリケーションと同じような高速で複雑なアプリケーションを開発することができます。

また世界中の開発者が多くのライブラリを開発し公開してくれているので、取り込むことでショートカットできたり優れたデザインを実現することができます。
こんな外部ライブラリを集めたサービスもあります。
Native Directory

Reactとは

ではそもそもReactとはどういったものか見ていきましょう。
ReactはFacebok社が開発しているJavaScriptライブラリです。

公式ドキュメントを見ると A JAVASCRIPT LIBRARY FOR BUILDING USER INTERFACES とあります。
インタフェースを構築する為のライブラリ、つまりMVC(Model View Controller)で言うところのView部分のみを担当しているライブラリです。

特徴として、Declarative(宣言的)、Component-Based(コンポーネントベース)、Learn Once, Write Anywhere(一回学んだらどこでも書ける)が挙げられています。

Declarative(宣言的)

Reactは簡単にUIを作ることができます。
state(状態)がどう変化するかに応じて、どのビューを表示させるか宣言的に記載することで、シンプルかつデバッグしやすいコードにすることができます。

Component-Based(コンポーネントベース)

Reactではコンポーネント(部品)を組み合わせてUI(ページ)を構築します。
コンポーネントは再利用することができ、より効率的なUI構築を可能にします。
コンポーネントにstate(状態を)もたせ、その状態が変化することで自動でUIが再構成されます。

Learn Once, Write Anywhere

Reactは一回覚えてしまえばどこでも使えるという特徴を持っています。
これはReactを覚えることでReact Nativeやブラウザ上でVR体験を可能とするReact VRなどにも活用することができます。

簡単なアプリを作ってみる

では、簡単なアプリケーションを作ってみましょう。
まずは環境構築から始めます。
※今回はMacOSでの環境構築手順をご紹介します。
WindowsやLinuxなどのOSの場合はこちらをご覧ください。

環境構築(iOS)

1. NodeとWatchmanのインストール

brewでNodeとWatchmanをインストールしていきます。
brew install node
brew install watchman

POINT!!

nodeとはその名の通り、Node.jsをインストールする為のコマンドです。Node.js自体を使って開発をするというよりも、React Nativeを含む様々なライブラリやパッケージをnpm(Node Packaged Modules)を使ってインストールしていく為に必要となります。(Yarnでも代替可能です)
WatchmanとはFacebook社が開発したファイルの状態監視をするツールです。このWatchmanによりコードからシミュレータ等への反映をより早く自動的に行うことができます。

2. CLIのインストール

コマンドラインで操作する為に、CLIをインストールします。
npm install -g react-native-cli

3. Xcodeの設定

Xcodeが入っていない場合、Mac App Storeからインストールします。
また、PreferencesのLocationsからCommand Line ToolsでXcodeを選択します。

4. React Nativeのプロジェクトを作る

プロジェクトをCLIで作ります。
ターミナルから、こちらのコマンドを実行しましょう。
react-native init FirstProject

5. シミュレータを動かす

作ったプロジェクトに移動します。
cd FirstProject
そしてこのコマンドうつだけでシミュレータが動きます。
react-native run-ios

POINT!!

Xcodeを使用し開発されていた方にとって、React Nativeのシミュレータの速さはとても魅力的に映るのではないでしょうか。
一回シミュレータを起動したなら、その後にコードを保存しただけでホットリロードが行われシミュレータ上でそのコードが反映されます。Xcodeのように再度Runを押す必要もなく、開発スピードが格段に早くなります。

ホットリロードの流れ(公式リファレンスより)

環境構築(Android)

※React Native CLIのインストールまでは同じなので済ませておいてください。
ちなみにAndroidのほうが仮想デバイスの登録などでフローが少し複雑です。

1. Android Studioのインストール

Androidのエミュレータを動かす為には、Android Studioが必要です。
こちらからインストールしてください。

2. Android Studioの設定

インストールが終わったらAndroid Studioを立ち上げてください。
そして Configureから SDK Managerを開きましょう。

SDK PlatformsからAndroid6.0にチェックを入れます。

SDK ToolsからAndroid SDK Build-Toolsの23.0.1をチェックしインストールします。

3. 環境変数の設定

こちらのコマンドを打ってください。

export ANDROID_HOME=$HOME/Library/Android/sdk
export PATH=$PATH:$ANDROID_HOME/tools
export PATH=$PATH:$ANDROID_HOME/platform-tools

パスなどが設定されます。

4. 仮想デバイスを用意する

Android Virtual Devices (AVDs)から仮想デバイスをインストールします。
ToolsからAndroid、AVD Managerを選択します。

Create Virtual Deviceをクリックします。

インストールしたいデバイスのイメージをDownloadします。

規約に同意し、Nextを選択します。

最後に名前をつけてFinishを選択し、インストールは完了です。

すると仮想デバイスの画面で先程追加したものが出てきます。
スタートボタンをクリックするとエミュレータが立ち上がります。


最後にReact NativeのAndroid起動コマンドを実行することでシミュレータでアプリケーションが起動します。
react-native run-android

ここまでで準備完了です!

まとめ

React NativeはReactを使用しiOS、Androidのどちらでも動くコードを書くことができます。
ホットリロードなど開発スピードを上げることが可能であり、コンポーネント指向によるUI構築が容易な点から、慣れてくるとかなりのスピードでiOS、Androidのアプリケーションを開発することができます。

次回以降は実際に動くコードを書いていきます。

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SIerやスタートアップ、フリーランスを経て2016年11月にpalan(旧eishis)を設立。 マーケター・ディレクター・エンジニアなど何でも屋。 COBOLからReactまで色んなことやります。

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