2018年3月19日
プログラミング
Let’s EncryptでSSL証明書を無料で取得しよう!
はじめに
Let’s Encryptは、Internet Security Research Group (ISRG) により運営されているSSL証明書の認証局(CA)です。
従来、WebサーバーにHTTPS通信を設定するには、SSL証明書をフォームなどから申し込んで購入し、届いた証明書ファイルをWebサーバーにアップロードして設定する必要がありました。
Let’s Encryptの証明書はcertbotというコマンドを通して無料で取得でき、cronなどに更新コマンドを登録しておくことによって更新まで自動化することが可能です。
Let’s Encryptのメリット
- 無料で取得できる
- 手続きが要らない
- 更新の自動化が可能
事前準備
certbotコマンドを使った証明書の取得は、コマンドを実行するマシンに対して取得したいドメイン名でHTTPでアクセスできることが前提です。つまり、ドメインとIPアドレスが一致していて80番ポートにアクセスできる必要があります。
CentOS7系の場合以下のコマンドでcertbotコマンドをインストール可能です。(環境によってはcertbot-autoという名前の場合もあります)
$ sudo yum -y install certbot
その他のお使いのOSの対応状況およびインストール方法は、下記を参考にしてください。
Certbot クライアントのインストール – Let’s Encrypt 総合ポータル
ちょっと一言
Amazon Linuxも「その他の UNIX 系 OS」の方法で動作しますが、公式にサポートはされていません。
証明書の取得(Standaloneプラグイン)
certbotコマンドを使って証明書を取得するにはいくつかの方法があるのですが、Standaloneプラグインを使う方法が一番簡単です。
Standaloneプラグインで証明書を取得するには、以下のコマンドを実行します。
$ certbot certonly --standalone -d <ドメイン名>
初回の取得時にはメールアドレスの入力や、利用規約への同意を求められます。
Congratulations!
というメッセージが出れば成功です。
証明書の期限が迫ると、ここで入力したメールアドレス宛てに通知が飛びます
証明書の取得(Webrootプラグイン)
Standaloneプラグインを使った方法では、Webサーバーと同じ80番ポートを使うため、ApacheやnginxなどのWebサーバーが動いている場合に一度止める必要が出てしまいます。
稼働中のWebサーバーを停止させずに証明書を取得したい場合、Webrootプラグインを利用します。
$ certbot certonly --webroot -w <ドキュメントルートのパス> -d <ドメイン名>
WebrootプラグインではStandaloneプラグインと違って、ドキュメントルート(指定のドメインのサイトが格納されているディレクトリ)のパスを指定する必要があります。
Webrootプラグインドキュメントルートの下に.well-knownという隠しディレクトリを作り、稼働中のWebサーバーを通してそのディレクトリにアクセスできることを確認することで、ドメインの認証する仕組みです。
POINT!!
IPアドレスやBasic認証によるアクセス制限を行っている場合、.well-knownディレクトリを除外しないと証明書が取得できない場合があります。
まとめ
今回はcertbotコマンドを使ったSSL証明書の取得方法を紹介しました。慣れてくるとここまでの作業は数分で完了します。
今までSSL証明書を取得するのは有料であったり申請して数日待つ必要があったりと難しいところがあったのですが、Let’s Encryptの登場によってテストサイト等にも気軽にHTTPSの設定ができるようになりました。
他にも紹介していない機能もありますので、実際にLet’s Encryptの証明書を利用されるのであれば以下のサイトにも目を通すようにしましょう。
Let’s Encrypt公式サイト(英語)
Let’s Encrypt総合ポータル(日本語)
certbot公式サイト
プログラミングのお仕事に関するご相談
Bageleeの運営会社、palanではプログラミングに関するお仕事のご相談を無料で承っております。
zoomなどのオンラインミーティング、お電話、貴社への訪問、いずれも可能です。
ぜひお気軽にご相談ください。
この記事は
参考になりましたか?
0
0
関連記事
簡単に自分で作れるWebAR
「palanAR」はオンラインで簡単に作れるWebAR作成ツールです。WebARとはアプリを使用せずに、Webサイト上でARを体験できる新しい技術です。
palanARへpalanでは一緒に働く仲間を募集しています
正社員や業務委託、アルバイトやインターンなど雇用形態にこだわらず、
ベテランの方から業界未経験の方まで様々なかたのお力をお借りしたいと考えております。
運営メンバー
Eishi Saito 総務
SIerやスタートアップ、フリーランスを経て2016年11月にpalan(旧eishis)を設立。 マーケター・ディレクター・エンジニアなど何でも屋。 COBOLからReactまで色んなことやります。
sasakki デザイナー
アメリカの大学を卒業後、日本、シンガポールでデザイナーとして活動。
やまかわたかし デザイナー
フロントエンドデザイナー。デザインからHTML / CSS、JSの実装を担当しています。最近はReactやReact Nativeをよく触っています。
Sayaka Osanai デザイナー
Sketchだいすきプロダクトデザイナー。シンプルだけどちょっとかわいいデザインが得意。 好きな食べものは生ハムとお寿司とカレーです。
はらた エンジニア
サーバーサイドエンジニア Ruby on Railsを使った開発を行なっています
こぼり ともろう エンジニア
サーバーサイドエンジニア。SIerを経て2019年7月に入社。日々学習しながらRuby on Railsを使った開発を行っています。
ささい エンジニア
フロントエンドエンジニア WebGLとReactが強みと言えるように頑張ってます。
Damien
WebAR/VRの企画・開発をやっています。森に住んでいます。
ゲスト bagelee
かっきー
まりな
suzuki
miyagi
ogawa
雑食デザイナー。UI/UXデザインやコーディング、時々フロントエンドやってます。最近はARも。
いわもと
デザイナーをしています。 好きな食べ物はラーメンです。
taishi kobari
フロントエンドの開発を主に担当してます。Blitz.js好きです。
kubota shogo
サーバーサイドエンジニア。Ruby on Railsを使った開発を行いつつ月500kmほど走っています!
nishi tomoya
aihara
グラフィックデザイナーから、フロントエンドエンジニアになりました。最近はWebAR/VRの開発や、Blender、Unityを触っています。モノづくりとワンコが好きです。
nagao
SIerを経てアプリのエンジニアに。xR業界に興味があり、unityを使って開発をしたりしています。
Kainuma
サーバーサイドエンジニア Ruby on Railsを使った開発を行なっています
sugimoto
asama
ando
iwasawa ayane
oshimo
異業界からやってきたデザイナー。 palanARのUIをメインに担当してます。 これからたくさん吸収していきます!