2018年4月26日
デザイン
【UI/UX】ユーザーテストの基礎知識1
はじめに
今日はWebサイトやWebアプリ、スマホアプリなどを作るときや改善するときによく使うユーザーテストという手法の基礎知識をご紹介します。
ユーザーテストとはどういったものなのか、ユーザーテストにはどういう種類があるのか、また実際にユーザーテストを行うときにテストユーザーをどうやって選んだら良いのかなど基本的なことをご紹介していきます。
ちなみに、UI/UXに興味がある方はこちらでCitymapperというロンドン発の地図アプリのUIを解説をしているので、ぜひご覧ください。
人気アプリから学ぶUIデザイン ~Citymapper編~
ユーザーテストとは
ユーザーテストはUX調査に置ける手法の1つです。
実際にターゲットとしているユーザーグループが自分がデザインしているサービスを使っているところを見ることにより、そのシステムでうまくいっているところや問題を起こしているところなどが見えてきます。
他にもデザインを作るプロセスの中でユーザーのニーズに応えられていない部分などについても学ぶことができます。
つまり、現状よりもさらに良いプロダクトを作る上で、ユーザーテストは課題などを洗い出すのに使えるとても大事な手法です。
なぜユーザーテストをするのか
サービスを作っているデザイナーやエンジニアの経験をベースにプロダクトを作ることもよくありますが、自分の経験のみに頼ると危険な理由がいくつかあります。
1. サービスのことを知りすぎている
サービスを作っているデザイナーは毎日そのサービスのインターフェースに触れ、作る過程において、どのようにしたら良いのか頭を悩ませます。そのため、どのようにしたらサービスを使いこなせるのか既によく知っています。実際のユーザー層はサービスに触れるのが初めての方も多いため、デザイナーのみの判断でプロダクトを進めるのは危険です。
2. サービスのニーズについて知らないことが多い
デザイナーが「自分だったらこういう風にサービスを使う!」と頭に浮かべることは大事ですが、実際にそのサービスがその場所や環境で使われているのか、デザイナーとしては知らないことが多いです。デザイナーの思い込みのままデザインを進めるのは危険です。
ユーザーテストの種類
ユーザーテストには大きく2種類あります。
要約型
要約型と形成型です。
要約型のテストは簡単にいうと、デザインAがデザインBより優れているかということを証明するためのテストです。こちらは主にサービスが一旦完成した時に、さらに改善するために使われ、定量的な結果を出すことができるものが多いです。
– ABテスト
– 競合よりも本サービスが優れているか
– 本サービスは特定のベンチマークの基準を満たしているか
– 例1: ユーザーはタスクXを30秒以内に完了させることができる
– 例2: 70%のユーザーがタスクXを完了させることができる
形成型
逆に形成型のテストはデザインを作っていく段階で使われることが多いです。
現在のサービスにおける課題は何か?という定性的なことに使われます。
主にインタビュー形式で行われ、サービスを使いそうな代表的なユーザーグループに対してある課題を渡し、それを完了させるまでの間にどのような問題があったのか、どこでつまづきポイントがあったのかなどを探っていきます。
テストユーザーの選び方
実際にユーザーテストを始める時に困ることの1つが、テストユーザーの選び方です。
テストユーザーはなるべくターゲット層に近づけるのが理想ですが、リソースと時間によっては難しい場合もあります。
テストユーザーを選ぶ際は、選択基準を設けると良いです。
選択基準は以下4つのカテゴリに分かれます。
– 属性 (性別、年齢など)
– 行動
– 態度
例
- 過去2ヶ月間に2品以上オンラインで購入している (行動)
- 女性 (属性)
- 洋服が好き (態度)
- 医療の知識を持っている (専門知識)
また、テストユーザーの選択基準を設ける際に、テストユーザーの中でどういった面で多様性があるかも考えておきましょう。
例えば、先ほどの選択基準:
– 過去2ヶ月間に2品以上オンラインで購入している (行動)
に関しては、過去2ヶ月に20品以上購入している人もいれば、10品ほど、5品ほどなど購入頻度に差があるはずです。
重要な選択基準にこのように幅がある場合は、グループ分けをしておくと良いです。
– トップネットショッパー: 10品以上購入しているグループ
– ノーマルネットショッパー: 5-10品購入しているグループ
– ビギナーネットショッパー: 2-5品購入しているグループ
まとめ
以上、今日はユーザーテストの基礎知識についてご紹介しました。
WebサイトやWebアプリ、スマホアプリなどを作るときに、デザインの判断に困ったりすることもあるかと思いますが、そんな時は自己流でデザインせずに、ユーザーテストをすると良いです。
また、デザインを作っていく過程においても、ユーザーテストはニーズがどこにあるのかを明確にしたり、現状のシステムに大きな問題がないかを検証したりすることができます。
次回はユーザーに渡すタスクの作り方 (Task design)やインタビューの仕方などをご紹介します。
UIのお仕事に関するご相談
Bageleeの運営会社、palanではUIに関するお仕事のご相談を無料で承っております。
zoomなどのオンラインミーティング、お電話、貴社への訪問、いずれも可能です。
ぜひお気軽にご相談ください。
この記事は
参考になりましたか?
0
0
関連記事
2022年6月14日
Figmotionの使い方
2022年2月25日
palanXRサイトリニューアルの流れをご紹介します!
2021年12月15日
デザイナー目線のChakra UI
2021年8月12日
デザイントークンとは?デザインシステムに関わる人が知っておきたいメリットや使い方まで
2021年7月27日
palanDXのロゴとデザインの作成過程を紹介!
2021年7月16日
デザイン心理学について
簡単に自分で作れるWebAR
「palanAR」はオンラインで簡単に作れるWebAR作成ツールです。WebARとはアプリを使用せずに、Webサイト上でARを体験できる新しい技術です。
palanARへpalanでは一緒に働く仲間を募集しています
正社員や業務委託、アルバイトやインターンなど雇用形態にこだわらず、
ベテランの方から業界未経験の方まで様々なかたのお力をお借りしたいと考えております。
運営メンバー
Eishi Saito 総務
SIerやスタートアップ、フリーランスを経て2016年11月にpalan(旧eishis)を設立。 マーケター・ディレクター・エンジニアなど何でも屋。 COBOLからReactまで色んなことやります。
sasakki デザイナー
アメリカの大学を卒業後、日本、シンガポールでデザイナーとして活動。
やまかわたかし デザイナー
フロントエンドデザイナー。デザインからHTML / CSS、JSの実装を担当しています。最近はReactやReact Nativeをよく触っています。
Sayaka Osanai デザイナー
Sketchだいすきプロダクトデザイナー。シンプルだけどちょっとかわいいデザインが得意。 好きな食べものは生ハムとお寿司とカレーです。
はらた エンジニア
サーバーサイドエンジニア Ruby on Railsを使った開発を行なっています
こぼり ともろう エンジニア
サーバーサイドエンジニア。SIerを経て2019年7月に入社。日々学習しながらRuby on Railsを使った開発を行っています。
ささい エンジニア
フロントエンドエンジニア WebGLとReactが強みと言えるように頑張ってます。
Damien
WebAR/VRの企画・開発をやっています。森に住んでいます。
ゲスト bagelee
かっきー
まりな
suzuki
miyagi
ogawa
雑食デザイナー。UI/UXデザインやコーディング、時々フロントエンドやってます。最近はARも。
いわもと
デザイナーをしています。 好きな食べ物はラーメンです。
taishi kobari
フロントエンドの開発を主に担当してます。Blitz.js好きです。
kubota shogo
サーバーサイドエンジニア。Ruby on Railsを使った開発を行いつつ月500kmほど走っています!
nishi tomoya
aihara
グラフィックデザイナーから、フロントエンドエンジニアになりました。最近はWebAR/VRの開発や、Blender、Unityを触っています。モノづくりとワンコが好きです。
nagao
SIerを経てアプリのエンジニアに。xR業界に興味があり、unityを使って開発をしたりしています。
Kainuma
サーバーサイドエンジニア Ruby on Railsを使った開発を行なっています
sugimoto
asama
ando
iwasawa ayane
oshimo
異業界からやってきたデザイナー。 palanARのUIをメインに担当してます。 これからたくさん吸収していきます!