2018年4月20日
デザイン
人気アプリから学ぶUIデザイン ~Citymapper編~
はじめに
本記事ではcitymapperという人気の地図アプリのUIを詳しく見ていきます。
日本ではまだあまり知られていない「citymapper」とはどういったアプリなのか、また、私が住んでいるシンガポールでなぜ人気があるのか、 どういったUIの特徴があるのかなど、いろんな方面から深掘りしてご紹介していきます。
また、bageleeでは人気アプリから学ぶUIのofo編についても以前ご紹介しています。
ofoはここ最近になり、急激に伸びているバイクシェアリングアプリです。ofoのUI調査はこちらから読むことができます。
シンガポールの人気アプリから学ぶUI
citymapperとは
概要
citymapperとはiOS, Androidでダウンロードできる交通系のスマートフォンアプリです。ロンドンに本部がありますが、現在は世界中30箇所で使用することが出来ます。
Web版のcitymapper
使用できる都市
citymapperが使える都市はサイト上に一覧で見れるようになっています。
アプリが使える場所の一覧、イラストを使っていて、とても可愛いですね。こちらを見ると、シアトル、バンクーバー、パリ、東京、ブリュッセルなどヨーロッパ、北米、アジアの主要都市で使えるようです。
ただ、東京ではまだベータ版しかリリースされていないで一部の機能しかつかえません。
アプリの受賞履歴
citymapperは非常に多くの賞を受賞しています。
- Appple – Apps of the Year 2013, 2014, 2015, 2016, 2017 受賞
- Google Play – Editors’ Choice + Best Apps of 2016, 2017 受賞
- TechCrunch Europas – 2015 Grand Prix 受賞
- MTA New York – Grand Prize Winner
- London Design Museum – Designs of the Year
- Mobile World Congress – Best Mobile App 2014
輝かしい受賞履歴ですね。
また、シンガポールでもCitymapperは非常に浸透していて、techasiaのThe 30 best iOS apps for Singapore residentsの1つにも取り上げられています。
今回はこちらのアプリを取り上げて、ユーザーそしてアプリの様々な賞の受賞につながったUIを調査してみたいと思います。
CitymapperのUI
基本的なUI
まずは、基本的なゴールを達成するまでのUIがどんなものなのか見ていきましょう。
今回は、適当にjurong eastというところからraffles placeに行くまでのUIを見ていきます。
全体的に色使いがすごく鮮やかで統一感があります。
アイコンなども使い、Google Mapと差別化をはかっています。
また、UXのところだと、目的地までの道のりがステップごとに細かく刻まれていて、わかりやすいです。
注目するべきポイント
それでは注目ポイントを切り分けてもう少し詳しくみていきましょう。
色使いや雰囲気が良い
Citymapperのアプリは非常に上手に色を使っています。
鮮やかな色で移動するという行動を楽しいものにしているのはもちろん、色に意味を紐付け、自分が今どういう状況なのかをわかりやすくしています。
例えば、何かを待っているときは黄色、歩いているときは青、乗り物に乗っているときは緑などそれぞれの色に意味があります。一目で何をしている状態なのかがわかるようになっています。
また、アプリの中で時々出てくるイラストやアイコンがかわいくて、ついつい使ってしまいます。
telescope
citymapperにはtelescopeという機能が備わっています。
行き方はなんとなくわかったけど、実際にその場所がわかるか不安…というとき、結構ありますよね。
citymapperには、telescopeという機能があり、行き先や途中の場所の様子をGoogle Mapのストリートビューを通してピンポイントで見ることができます。
ライブシェア
知り合いとの待ち合わせに遅れていて、自分があと何分でつくのか、自分が今どこにいるのかいちいち説明するのが難しかったり、めんどくさかったりしたことはありませんか?
そんな方のために、Citymapperにはライブシェアという機能があります。
このようにリンクを知り合いに送れば、知り合いの方からはこのような画面が見えます。
通知
一度行き先を設定すると、citymapperはアプリに入らない通知画面でも現在の状況を表示してくれます。
また、電車の降りる駅が近づいてきたら、アラートで知らせてくれるようにする設定もすることができます。
ちょっとした心遣い!
シンガポールはとにかく年がら年中暑い国なのですが、行き方を決めるところに「Heat Safe」という項目があり、素晴らしいな〜と思いました。
ロンドンではよく雨が降るので、「Rain Safe」という項目があるみたいですね。
さらに、電車に乗るときには、どのあたりの車両に乗ると良いのか、という情報なども出してくれます。うーん、便利!
また、徒歩でどこかに行くことを選んだ場合は、そこまで歩くことによってどれくらいのカロリーを消費するのか、またその消費カロリーがどれくらいのものなのか書いてあります。
シンガポールだと、0.18 curry puffs, 0.06 plats of nasi goreng, 0.19 satay sticksなどシンガポールで馴染み深い食べ物に例えて教えてくれます。何キロカロリーと言われるよりはイメージしやすいですよね!
ユーモア
これは何回か使っていて気づいたのですが、行き方を調べていたら一番下に…
タ、タケコプター!?
最初は壊れていると思ったのですが、興味本位でタップすると….
タケコプターなのに迂回している!?と思わずツッコミたくなります。
他にもこんなパターンも。
カタパルト (catapult)は射出機なのですが、またまた興味本位でタップすると…
ちなみに、飛んでいる人物はPhua Chu Kangというシンガポールの有名な俳優さんでこういったところのローカライズもさらっとしっかりやっていますね。
他にもテレポートなど、いくつかオプションがあるみたいです。
小さい頃テレポートしたいな、と思っていましたが、こういう形で実現できてよかったです!
こういった機能はもちろん直接役立つわけではないのですが、こんなものがあったら友達とかにも見せたくなりますよね!
そういう意味でも印象に残るわ、口コミでアプリは広がるわ、良いアイデアだな〜と思いました。
まとめ
以上、今回はcitymapperという人気の地図アプリをご紹介しました。
全体的な雰囲気やUIはもちろん、情報量やUXにも非常に気が配られていて、ここまでしてくれれば確かに慣れているGoogle Mapじゃなくても、使いたい!と思わせられるなーと感じました。
UIのお仕事に関するご相談
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